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相続税の計算に関する基礎知識

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相続税の計算の流れ

相続税とは、亡くなった親族から引き継いだ(相続した)遺産に課される税金です。
遺産と言うと現金や不動産などをイメージしやすいかもしれませんが、それ以外のあらゆる物が含まれます。

例えば食器や衣類、自動車や絵画など故人が所有していた物は全てが遺産です。多くの場合、お金に換えるほどの価値がない物については相続ではなく「形見分け」といった形で親族などの間で引き取られることがほとんどでしょう。

また、遺産とは必ずしもプラスの意味だけを持つわけではありません。借金や債務などもマイナスの遺産として相続対象になります。

相続税を計算する場合、以下の4段階のステップを踏むことになります。

1.課税価格を計算する
2.課税遺産総額を計算する
3.相続税の総額を計算する
4.各人が納めるべき税額を計算する

では、相続税の計算のポイントについて、1つずつ詳細を見てみましょう。

1. 課税価格を計算する

まずは財産から非課税財産などを差し引き、課税されるものを合計します。
計算式は次のようになります。

本来の相続財産の価額+みなし相続財産の価額-非課税財産の価額-債務・葬式費用の金額+3年以内の贈与財産の価額=「各人の課税価格」

2.基礎控除額を差し引き、課税遺産総額を算出する

課税価格から遺産にかかる基礎控除額を差し引いて、課税遺産総額を算出します。
この基礎控除額については、平成27年1月1日付の相続税・贈与税の改正によって大幅な変更がなされました。

大きな変更点は、基礎控除額と法定相続人の人数です。基礎控除額は以下のように大幅に引き下げられました。

(旧)5,000万円+1,000万円×法定相続人の数=基礎控除額
(新)3,000万円+600万円×法定相続人の数=基礎控除額

このように、基礎控除額が大幅に引き下げられたことで相続税の計算の基礎が大きく変わり、比較的相続額が少ない人でも相続税の計算上、税金が発生する可能性が高まりました。

なお、法定相続人の人数は、多ければ多いほど基礎控除額が増える仕組みになっていました。また、養子も法定相続人として認められている、養子縁組を結び法定相続人を増やすことで節税しようとする人もいるくらいです。

但し、養子である法定相続人の人数は被相続人に実子がいない場合は2人まで、実子がある場合は1人までしか認められませんのでご注意ください。

例外として、民法上の特別養子や配偶者の実子で被相続人の養子になった場合、また実子などの代襲相続人である場合は実子として扱われます。

ちなみに、正味の遺産額が基礎控除額を超えない場合には相続税の計算上、相続税はかかりません。

3.相続税の総額を計算する

課税資産総額を算出したら、次は相続税の計算です。ここで計算するのは、相続や遺贈など何らかの方法で遺産を受け取る人全員で負担する税額です。

課税遺産総額を法定相続分どおりに取得したものと仮定し、その取得額に税率をかけて各法定相続人別に税額を計算します。これが仮の相続税額となります。
税率は、以下のように定められています。

1000万円以下  10%
1000万円~3000万円以下  15%
3000万円~5000万円以下  20%
5000万円~1億円以下  30%
1億円~2億円以下  40%
2億円~3億円以下  45%
3億円~6億円以下  50%
6億円~  55%

これにより算出された各法定相続人の算出税額を合計すると、相続税の総額となります。

4.各人が納めるべき税額を計算する

相続税の計算の最後に、相続人各人が納めるべき税額を求めるため、相続税の総額を実際にもらった遺産の額に合わせて分配し直します。この計算では、按(あん)分割合を相続税の税額にかけます。

按分割合とは、課税財産全体に対してその人が受け取った課税財産の割合を示すものです。次の計算式で算出されます。

各人の課税価格÷課税価格の合計額=按分割合

これにより各人の相続税額が分かったら、必要によって加算や控除が行われます。

 

相続税の計算における各種控除制度について

相続税の計算においては、条件に応じて利用できる控除制度が複数あります。

なお、条件に当てはまる相続人が利用できる控除制度があります。
控除項目には、暦年課税分贈与税額控除・配偶者の税額軽減・未成年者控除・障害者控除・相次相続控除・外国税額控除がありますので、まずは自分に適用できる控除制度を確認しましょう。

ただし、被相続人の一親等の血族でも配偶者でもない人が相続する場合は、相続税額に2割の価額が加算されますので注意が必要です。