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クレジットカードの相続手続きについて。貯まったポイントはどうなる?

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クレジットカードは相続できない!?

家族が亡くなったときには、悲しみに暮れるのも束の間。遺産相続のための手続きがたくさん発生します。

たとえば、銀行口座は相続手続きが必要です。口座に残っている預金は故人が残した相続財産。遺産分割協議により誰が預金を相続するかを決めて、名義変更や払い戻しの手続きを行います。

クレジットカードも銀行口座と同様にお金に関する大切なもの。「クレジットカードも相続手続きをしなければならないのでは?」と考えることもあるでしょう。

結論から言うと、クレジットカードは相続の対象ではありません。

クレジットカードというのは、会員資格を証明するために、カード会社から貸与されているものです。つまり、クレジットカードが使えるのは、カードの名義人だけ。もし名義人が亡くなっても、相続人がカードを引き継ぐことはできません。

 

未払いのカード代金が残っている場合には?

亡くなった時点で、クレジットカードの未払い残高が残っている場合にはどうなるでしょうか?

クレジットカードの利用代金は、通常は銀行口座から引き落としされるでしょう。

名義人が亡くなった後でも口座の残高があれば、それまで同様引き落としが行われます。

ただし、亡くなった人の銀行口座は、銀行が死亡の事実を把握した時点で凍結され、一切の入出金がストップします。

カードの引き落とし日に口座凍結されていれば、引き落としはできません。未払いとなったカード代金は、相続人が払う必要があります。

なお、相続人が故人のカード代金を払う場合でも、カード名義を相続人に変更する必要はありません。

クレジットカードに名義変更のシステムはないので、カード会社の指示に従って現実にお金を支払えばOKです。

 

故人のクレジットカードを放置しているとどうなる?

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クレジットカードの名義人が亡くなったら、カードが自動的に失効するわけではありません。

誰かが申し出ない限り、クレジットカード会社は死亡の事実を把握できないからです。

つまり、たとえカード名義人が亡くなっても、何も手続きしなければクレジットカードは使用可能な状態。カードの支払いが発生してしまう可能性があります。

たとえば、毎月継続して発生するサービス利用料をカード払いにしていれば、引き続き決済されるでしょう。クレジットカードを発見した相続人がカードを使って買い物をすることもできてしまいます。

カード自体の年会費が発生する場合には、解約するまで当然払わなければなりません。

また、クレジットカードは、番号を入力するだけでも決済ができます。カードの失効手続きをしない限り、不正使用されるリスクも残るのです。

故人のクレジットカードにより発生した債務は、相続人の債務となります。余計な債務を増やさないよう、なるべく早くカードを失効させるのが安心です。

 

亡くなった人のカードの解約手続きは?

亡くなった人のクレジットカードを失効させるためには、カード会社に申し出て、解約手続きをする必要があります。

この場合、会員本人が手続きできないので、家族がカード会社に連絡することになるでしょう。

手続き方法はカード会社によって異なりますが、死亡の事実が記載されている戸籍謄本などが必要になります。

なお、故人のクレジットカードに付帯して発行された家族カードを家族が使っている場合もあります。故人のカードを解約すると、家族カードも使えなくなります。

家族カードがなくなって困るようなら、自分名義のクレジットカードを新たに作ることを考えましょう。

 

故人が貯めたポイントやマイルはどうなる?

ところで、クレジットカードの醍醐味と言えば使うほどに貯まるポイントやマイル。

亡くなった人のクレジットカードのポイントがたくさん貯まっていることもあるでしょう。クレジットカード名義人が貯めたポイントは、亡くなった後どうなるのでしょうか?

クレジットカードのポイントは、現金と同様に使えることもありますが、相続の対象にはなりません。

ポイントは、会員向けに付与される特典です。会員資格がなくなれば、原則的にポイントも消滅します。

ただし、ポイントの取り扱いは、カード会社が自由に決められます。そもそも、死亡しなくても、家族間でポイントの移行や合算ができるカードはあります。

亡くなった人が貯めたポイントを家族が引き継げる取り扱いをしているカードも少なくありません。会員規約を確認するか、カード会社に問い合わせてみましょう。

 

まとめ

クレジットカードは相続できませんが、故人名義のカードを失効させるために解約の手続きが必要です。

他の相続手続きと合わせ、クレジットカードの解約手続きも速やかにしておきましょう。

貯まっているポイントは家族が引き継げる場合がありますので、カードを解約する前に確認してみるのがおすすめです。